最新医療

様々なカテーテル治療

カテーテルによる高血圧治療

治療抵抗性高血圧患者さんに対する腎デナベーションの臨床試験を実施しております

高血圧の治療では、生活習慣の修正や複数の降圧剤の内服にもかかわらず、血圧が十分に下がらないことがあります。
腎デナベーション法は、内服治療を十分に行ってもコントロールできない治療抵抗性高血圧(生活習慣の修正を行ったうえで、利尿薬を含む適切な用量の3剤以上の降圧薬を使用しても目標血圧まで下がらない)患者様への新しい治療法として期待されています。高血圧の原因は様々ですが、交感神経が活発となることが主な原因の1つであると考えられています。
この治療は、カテーテルを用いて腎動脈外膜に存在する交感神経を焼灼(アブレーション)することで交感神経活動を抑制し、降圧を期待する手技です。
交感神経の過緊張が関与する病態にも有用であるとも言われており、心不全、糖尿病、不整脈などへの効果も期待されています。
国内では未承認の治療法で、有効性や安全性を検証する臨床試験が進んでいる段階ですが、欧州ではすでに臨床使用されており多くの報告があります。
当科では、腎デナベーションの治験を開始する予定です。この治験の対象となりうる患者様に、治験という機会をご利用して頂きたく、スクリーニングを開始しております。治療抵抗性高血圧の患者様がおりましたら、当科にご紹介くださいますようよろしくお願い申し上げます。

治療抵抗性高血圧とは

高血圧の原因には食塩のとり過ぎ、ストレス、過労、肥満、遺伝的要因そして動脈硬化などがあげられます。
治療として生活習慣の修正や複数の降圧剤の内服が行われますが、血圧が十分に下がらないことがあります。内服治療を十分に行ってもコントロールできない (生活習慣の修正を行ったうえで、利尿薬を含む3種類以上の降圧薬を使用しても目標血圧まで下がらない)高血圧を治療抵抗性高血圧と呼んでいます。
そのような方は心血管イベント(脳卒中、心筋梗塞、心不全、慢性腎臓病)を起こしてしまう可能性が、治療抵抗性でない高血圧の方に比べて高いことが報告されており解決すべき課題として認識されていました。

腎デナベーションとは

腎デナベーション法は、治療抵抗性高血圧の患者様への新しい治療法として期待されています。高血圧の原因は様々ですが、交感神経が活発となることが主な原因の1つであると考えられています。
この治療は、カテーテルを用いて腎動脈外膜に存在する交感神経を焼灼(アブレーション)することで交感神経活動を抑制し、降圧を期待する手技です。
交感神経の過緊張が関与する病態にも有用であるとも言われており、心不全、糖尿病、不整脈などへの効果も期待されています。
国内では未承認の治療法で、有効性や安全性を検証する臨床試験が進んでいる段階ですが、欧州ではすでに臨床使用されており多くの報告があります。海外の実績では最高血圧が20-30mmHg下がったとの報告があり注目されています。


治験の適応基準について

当科では、平成28年より腎デナベーションの治験を実施しています。下記に主な選択基準・除外基準を記載しておりますので、条件にあてはまる患者様がおりましたら、ぜひ当科にご紹介ください。治験登録が可能と判断された患者様には一度当院の外来を受診して頂き、さらなる検査(24時間血圧計等)を受けて頂く予定です。
以下の条件にあてはまる患者様がございましたら、下記までお問い合わせください。
(ご相談後、スクリーニング検査の結果によっては参加できない可能性があります)

  • 20歳以上、75歳以下の男女
  • 4週間以内に測定された座位診察室血圧が150mmHg以上、拡張期90mmHg以上の方
  • 4週間以上、医師が最適と考える降圧治療(利尿薬を含む異なるクラスの3種類以上の降圧薬を使用)を行っており、その用法・用量に変更がない方
  • 二次性高血圧の診断がついていない方(睡眠時無呼吸症候群は可)
  • 能動埋込み型医療機器(ICD又はCRT-D、神経機能修飾装置、脊髄刺激装置、圧反射刺激装置等)を使用していない方
  • 重度の腎機能障害がない方
  • Ⅰ型糖尿病でない方

お問い合わせ先

岩手医科大学 環器医療センター
担当:石川、安孫子、椚田  (019-651-5111 内線7315)

被験者募集.pdf
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閉塞型肥大型心筋症に対する治療

経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA:Percutaneous transluminal septal myocardial ablation)

薬物治療抵抗性の閉塞性肥大型心筋症に対するカテーテル治療で、肥大し流出路を狭窄する心室中隔にエタノールを注入することで、焼灼壊死させる治療です。エタノールは針で筋肉に向けて直接注入するのではなく、心室中隔を栄養する冠動脈の枝を利用して、血行性に注入します。血管内でバルーンを膨らませ、薬液が血管の本流に逆流しないように防ぎます。注入すべき血管は、心エコーと冠動脈造影の解剖から同定します。この治療(経皮的中隔心筋焼灼術:PTSMA)は約20年前に欧州で始まり、外科的切除の代替療法として普及しました。肥大した心筋を薄くすることで左室内圧較差を減らすことができます。この病気そのものは、薬物でも圧較差を劇的に軽減できる場合もあり、まずはカテーテル検査で様々な薬剤の薬効を評価し、薬物抵抗性の症例に限り適応とします。ご質問ある方は、お気軽にご相談ください。

近い未来のカテーテル治療

近未来のカテーテル治療をご紹介いたします。

新しい補助循環装置

インペラ(IMPELLA)

心臓の補助循環を目的に開発された機器です。大腿動脈から挿入し、左心室内から血液を大動脈内にくみ出す様式のため、生理的な補助循環となるのみならず、左心室の負荷を取り除くことができます。疲労した心臓は一時的に休ませてあげる必要がありますが、このインペラが心臓の代わりに血液を左心室から掻き出してくれるため、その間心臓は十分に休むことができます。心臓からの心拍出量が増えるため、冠動脈の血流も増大し、心臓自身により多くの血液を供給します。従来は、IABPないしPCPSという補助循環しか使用できませんでしたが、このインペラの登場により、低心機能患者さんの血行動態管理が向上することが予想されます。